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このコーナーでは、一般紙や地方紙のサイトからポルノ・売買春問題や性暴力・性差別にまつわる事件・情報を転載します。ただし、容疑者および被害者の実名や住所の一部は、著名人・公的人物やポルノ業者などを除いて、伏せています。 ■インターネットに押されるポルノ雑誌業界 [WIRED](2003年11月13日) 35年にわたって性的刺激と背徳の商売に身を置いてきたポルノ専門の出版業者、アル・ゴールドスタイン氏は、自身の雑誌がもはや競争不能になったと述べている。アダルト市場の規模は相変わらず大きいが、インターネットによって商品とその提供方法が変容したという。 わずか1ヵ月ほど前、ゴールドスタイン氏は『スクリュー』誌を廃刊にし、米連邦破産法11条の適用を申請した。諸費用の節減、雑誌の復刊、そして同氏が運営するウェブサイトに焦点を移して事業を立て直すチャンスの獲得がねらいだ。 アダルト出版界のいたるところで、同じような重圧がのしかかっている。たとえば、ボブ・グッチョーネ氏の米ゼネラル・メディア社も、連邦破産法11条による保護を申請している。ただし、同社の再建が行なわれている間も、看板雑誌の『ペントハウス』誌は存続している。 グッチョーネ氏は7日(米国時間)、ゼネラル・メディア社の親会社である米ペントハウス・インターナショナル社の最高経営責任者(CEO)を辞任した。過去5年の間に発行部数を約100万部から56万5700部まで減らしたペントハウス誌の指揮は、このまま同氏がとることになる。 ゴールドスタイン氏は、業界全般にわたる発行部数の落ち込みについて次のように述べている。「われわれは時代錯誤の、恐竜みたいな存在だ。死期を悟って牙や骨だらけの象の墓場に向かっている象のようなものだ……。提供のシステムが変わった以上、生き残りたいのなら、われわれもそれに合わせて変わらなければならない」 1968年に創刊されたスクリュー誌は、始めは成功を収めた。猥褻な論説、露骨な写真、斜に構えた記事を満載し、毎週14万部も売れていた。しかし去年の売上部数は、およそ3万部に減少した。 ミシシッピー大学ジャーナリズム学部で雑誌プログラムの主任を務めるサミール・フスニ博士によると、アダルトものを提供する業者たちは、伝統的な出版以外の手法に拡大できなければ生き残れないという。 「雑誌は、有名ブランドの拠り所ではあり続けるかもしれない。しかし将来、実際に金を稼ぎ出すのは雑誌以外の場になるだろう」とフスニ博士は語る。毎月、何百というアダルトサイトが開設されているのにくらべて、昨年創刊された新しいアダルト雑誌はわずか30誌だったという。 「雑誌の分野の中でも、アダルト雑誌分野はインターネットやテレビにはとても太刀打ちできない。セックスがそこまで主流の存在になってきているのだ」とフスニ博士。 『ハスラー』誌の発行人、ラリー・フリント氏は、同氏の所有する米ラリー・フリント・プロダクションズ社が新しい市場で成功を収めたと語る一方で、雑誌が滅びゆく種族だと認めている。 フリント氏はロサンゼルスのオフィスで電話取材に応え、次のように述べている。「ここ10年は、男性誌にとって実に惨憺たる状況だったし、さらに悪くなる可能性もある。絶滅するとは思わない。雑誌を手に取りたいと思う読者は、いつだってある程度はいるはずだからだ。しかし雑誌が、かつてのようなインパクトを世の中に与えることは二度とないだろう」 フリント氏によると、ラリー・フリント・プロダクションズ社は10年前から多角化を開始し、現在はインターネットとアダルト映画業界で活躍しているという。 「今はケーブルや衛星テレビで、私が1974年に出版したものよりもっときわどいものを見ることができる。正直に言って、グッチョーネ氏もゴールドスタイン氏も、テクノロジーが出版にどんな影響をもたらすか、気づいていなかったのではないかと思う」とフリント氏。 業界で揺るぎない地位を築き上げた米プレイボーイ・エンタープライゼズ社は黒字を確保し続けているが、同社のような企業でさえ、オンライン事業から大きな成功を収めるようになっており、一方で雑誌売上は衰えてきている。 プレイボーイ・エンタープライゼズ社からのコメントは得られなかった。しかし2003年第3四半期の業績発表によると、前年同期には220万ドルの損失だったオンライン事業が、47万4000ドルの利益へと黒字転換したという。出版売上は広告売上の減少によって47%落ち込み、100万ドルとなっている。 比較的認知度の高いアダルト雑誌は今後もずっと読者を維持できるかもしれないが、マイナーな雑誌の生き残りは難しいだろうと、フスニ博士は予想している。 ジョージア州アトランタ地域のアダルトストア・チェーン、『インサーレクション』(Inserection)で店長を務めるトニー・イースト氏によれば、状況はフスニ博士の予想通りになっているという。 「『プレイボーイ』誌やハスラー誌など、どこのスタンドでも買えるような雑誌は相変わらずいい売れ行きだ。しかし無名のものになると……とても以前のようには売れなくなってきている」とイースト氏。 こんな状況にもかかわらず、ゴールドスタイン氏は自身の復帰を楽観している。新たにインターネットに注力するとともに、同氏は以前より狭いオフィスを借り、人数を縮小してフリーランスのスタッフを雇い入れ、新しい配本業者との契約を取り付けた。 ゴールドスタイン氏はまもなく、スクリュー誌の最新号をスタンドに並べたいと考えている。「これまでになかったほど、猥雑でどぎついものにするつもりだ」 [日本語版:湯田賢司/高森郁哉] |