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 このコーナーでは、一般紙や地方紙のサイトからポルノ・売買春問題や性暴力・性差別にまつわる事件・情報を転載します。ただし、容疑者および被害者の実名や住所の一部は、著名人・公的人物やポルノ業者などを除いて、伏せています。
 
■「時間かかりすぎだ」地位協定改定の声強く/米少佐起訴
[琉球新報](2002年12月19日)
 「時間がかかりすぎる」「日本の法律に従うべきだ」「日米地位協定の運用改善では限界を超えている」。米少佐女性暴行未遂事件で米側がM・B容疑者(39)の身柄引き渡しを拒否している中、那覇地方検察庁が19日午前、同容疑者を起訴し、近く日本側に身柄が引き渡される見通しになったことについて、県内からは日米地位協定の改定を求める声が相次ぎ、日米両政府の姿勢を批判する意見も出た。
 知念恒男具志川市長は「日米地位協定の抜本的改正以外にない。時間がかかりすぎ、回りくどい。凶悪犯罪という事で県警が立証した容疑者の身柄引き渡しを、米側も迅速に対応してほしかった」と話した。 
 具志川市婦人連合会の安慶名恵美子会長は「いろいろな面で地元の人は不公平な立場だ。日本の法律で、公平な立場で裁判をしてもらいたい」と話した。 
 沖縄人権協会の永吉盛元事務局長は「起訴されたのだから即刻身柄を引き渡すべきだ。婦女暴行未遂のような大事件でも起訴までこんなに時間がかかる。地位協定の限界が見えた。日本国内の事件は日本の法律に従うのが当然。日本政府は主権国家らしく地位協定を抜本改正すべきだ。それなくして基地の多い沖縄では県民の人権は守れない」と強調した。 
 事件発覚後、具志川市のキャンプ・コートニー前で緊急抗議集会を開いた前参院議員の照屋寛徳さんは「警察や検察が適正な捜査を遂げての起訴だと理解している。ただ少佐の身柄が引き渡されなかったことに怒りを覚える。もはや運用改善では限界を超えている」と地位協定を全面改定すべきだと強調した。 
 12月定例会で地位協定の改定を求めた抗議決議を全会一致で可決した県議会の伊良皆高吉議長は「たび重なる女性の人権が侵される米兵の事件に強い憤りを感じていた。日米地位協定の改定の必要性はますます高まる」と協定改定への取り組みに強い決意を示した。
 沖韓民衆連帯会員の都裕史(トウユサ)さんは「地位協定が今回も障壁になっており、韓国でも女子中学生れき殺事件で問題になっている。犯罪者が特権的な立場に置かれるのはおかしい。『守ってやっている』という米軍特有の思想だ」と批判した。
  ◇基地内で拘禁されないまま/公平性の確保で疑問
 解説 那覇地検の19日の起訴により、米海兵隊少佐M・B被告の身柄は日本側へ移される見込みだが、それまで同被告が基地内で拘禁されなかった点など、刑事手続き上の公平性の確保に疑問が残る形となった。
 県警は3日に逮捕状を取った際の会見で、未遂であっても女性暴行は凶悪犯罪以外の何物でもないと強調した。「身柄が米側の手中にさえなければ、当然に逮捕状を執行している犯行態様」という認識だった。
 逮捕状取得後の県警や地検の任意の取り調べが続いていた間、B被告は米軍の監視下にはあったが、通常任務の一部に就くことは認められていた。5日付の米軍準機関紙「星条旗」は、B被告の行動が「いかなる制限下にもない」と報じていた。
 1995年の米兵事件を契機に、県内で「日本人なら逮捕される事件で、米軍人は起訴されなければ身柄拘束できないのか」という問題意識が高まり、県民規模の日米地位協定の改定要求に結び付いた。今回も、稲嶺恵一知事は6日の沖縄政策協議会で、出席した全閣僚へ身柄引き渡しと地位協定の抜本的見直しを要求。県議会は10日、抗議案と意見書案を全会一致で可決している。
 稲嶺知事らが要求している抜本的見直しの実現が、刑事手続きの公平性確保の上でも望ましいことは間違いない。
 (社会部・赤嶺知洋)