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このコーナーでは、一般紙や地方紙のサイトからポルノ・売買春問題や性暴力・性差別にまつわる事件・情報を転載します。ただし、容疑者および被害者の実名や住所の一部は、著名人・公的人物やポルノ業者などを除いて、伏せています。 ■DV相談倍増、保護命令24件―奈良 [朝日](2002年10月21日) 配偶者からの暴力を取り締まるドメスティック・バイオレンス(DV)防止法が昨年10月に施行されてから1年がたった。県内でもDV被害者からの相談や一時保護の件数が増えており、同法による保護命令は24件を数える。被害者を保護する施設や人員も増え、支援態勢が整いつつある。 県警によると、同法施行から今年9月までで132件の相談が寄せられた。64件が30代の女性からだった。00年1年間の69件と比べ約2倍に増えた。内容は夫や同居する恋人からの暴力が大半で「外出をさせてくれない」「金をせびってくる」といった相談もあった。 奈良地裁によると、同期間に保護命令の申立件数は25件あり、取り下げられた1件を除き、24件が認められた。内容は24件とも接近禁止命令で、退去命令も出された二重発令が5件だった。 DV被害者を支援している県中央こども家庭相談センター(奈良市紀寺町)は、同期間に53人を一時保護した。00年度の27人と比べ約2倍だ。 同センターは今月から支援態勢を充実させた。被害者を一時保護する施設を2室から5室に増やし、女性相談員を3人増やして5人にした。相談の受付時間を午後8時まで3時間半延長した。同センターは「話すことで勇気もわいてくる。秘密は守ります。気持ちを強く持って相談に来て欲しい」という。 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律(DV防止法) 配偶者から身体に暴力を受けた被害者は、地方裁判所に「保護命令」を申し立てることができる。地裁で認められると、加害者が被害者に6カ月間、近づくことを禁止する「接近禁止命令」や、同居先から2週間出ていくよう命じる「退去命令」が出される。命令に違反すれば1年以下の懲役か100万円以下の罰金。 県内のDV相談窓口の電話番号 県中央こども家庭相談センター(0742・22・4083)月〜金曜、9〜20時▽県警本部県民サービス課(0742・23・0110)月〜金曜、9〜17時▽奈良「いのちの電話」協会(0742・35・1000)年中無休、24時間 「被害者ではない」と現実逃避 夫からのDV被害に遭い、離婚して子ども2人と暮らす女性会社員(38)に体験を聞いた。 ◇ 00年6月に家庭裁判所の調停を受け離婚した。会社員の元夫とは社内恋愛で89年に結婚。DVが始まったのは、結婚してすぐだった。共働きで、夕食の準備が遅くなった。夫は「主婦業もまともに出来ないのか」と怒鳴り、こぶしで殴り続けた。私は部屋の隅で体を丸めたまま硬直して動けなくなった。暴力は次第にエスカレートし、刃物を突きつけられたこともあった。夫の機嫌を損ねないよう気を配り、顔色をうかがっていた。そうすることで家庭生活を続けた。やがて幼い長女にも暴力を振るいだした。 「他のDVに比べてまだ軽い方だ」と自分に言い聞かせた。心配させたくなかったので両親にも相談できなかった。 99年に里帰りした時、弟夫婦に打ち明けた。義理の妹に紹介してもらった民間の女性支援団体に電話で相談。「悪質なケース。別居を考えるように」とアドバイスされた。これまでの生活が変わることや、子どもたちの養育を考えると不安だった。翌日、再び団体に相談した。「子どもを守るのはあなたしかいない」。この一言で、当時5歳の長女と2歳の長男を連れて実家に戻る決心ができた。 離婚後、女性の自立を考えるセミナーに参加した。現在、地域の女性だけの自助グループに携わっている。DV被害にあった他の女性と接していると、私が悩んでいた2年前と比べて問題意識が高まっていると感じる。DV防止法の成立が社会の理解を深めていると思う。 でも、実際に被害に遭うと、DVと思わないようにして、結婚生活を続けてしまう。殴られ続けても、「夫の要求にこたえられない自分が悪い」と考え、「自分は被害者ではない」とつらい現実から逃避しようとする。私もいつか殺されるかも知れないと思いながら生活していた。 やっとの思いで離婚しても、暴力で負った心の傷は癒やされない。被害者の心をケアして立ち直らせる公的な支援制度が必要だと思う。 |